エギングでのターゲットにされるアオリイカはその甘みと旨み、食感などが格別に美味く、釣り人の中でも人気のターゲットです。
そんなアオリイカは、大体の人が釣り上げた後に目と目の間辺りにピックを刺して体の色が白くなる締める行為をします。
その締める行為はケンサキイカやヤリイカではあまり行われない行為の様に思われるのですが、なぜアオリイカだけみんな締めるのか?また締める事でどんなメリットがあるのか?疑問に思う事もあると思います。
魚の場合は締める事で血抜きを行い魚臭さを無くしたり、鮮度を保ったりと、意味は沢山ありますがアオリイカはどうなのか?
そんな所で今回は…
- アオリイカを締めるとどんな効果があるのか?
- アオリイカを締めると締めない場合でどんな変化があるのか?
- なぜアオリイカは締めるのか?
こんな疑問を解決出来る記事になっています。
実はアオリイカの締める行為で得られる効果は、鮮度というより墨の処理に関係があったのです。
その意味について詳しく解説していこうと思います。
アオリイカは締める?締めない?アオリイカを締める意味とは?
釣りではアオリイカやケンサキイカ、コウイカ、ヤリイカなどがよく釣られますが、何故かアオリイカだけが締める行為をする印象はありませんか?
自分も昔は意味がわからず、周りの人がやっているからとりあえず締めておこうという感じで締めていたのですが、「なんでアオリイカだけ締めるのだろう?」という疑問は常にありました。
魚は締めずに持ち帰ると血が回ったり鮮度に違いがあり、味にも違いが出てきますが、イカは血があるわけでもないし味はほとんど変わりません。
「締めた方がイカが美味しい」
と言う人もいますが、実際に締めたイカと締めてないイカを出されて食べ比べ、区別を付けるのは困難じゃ無いかな?というレベルです。
じゃあ何故締めるのか?
自分なりの見解ですが解説していこうと思います。
アオリイカを締める事による墨問題
アオリイカは締めずに持ち帰ると、持ち帰る間に墨を吐きまくり真っ黒になってしまいます。
墨だらけになったアオリイカは洗えば綺麗になるのですが墨の匂いがついてしまうという説があるのです。
ですがアオリイカはさばく時に体の皮をはがし、薄皮まではがしてから刺身にするので、その説は少し信憑性は薄いです。
そしてアオリイカは真水で洗うと味が落ちるとよく言われるので、イカをスミだらけにしないで刺身にする事がベスト。
ですが締めて持ち帰っても実際の所はアオリイカはだらだらと墨を垂れ流しつづけるので、締めたからといって墨だらけにならない対策にはならないです。
アオリイカを墨だらけにしたくない場合はアオリイカを締めてから墨を絞り出す必要があります。
または、水汲みバケツの中である程度の墨を吐かしきってからジップロックに入れてクーラーボックスに入れるなどの対策もあるので締める締めないにかかわる問題ではなくて墨をいかに出すかが重要になってくるのですね。
アオリイカが生きた状態で墨を絞り出す事はアオリイカが暴れて中々難しいので、墨を出す為に締めて動きを止める事が出来るのです。
だけど完全にイカの墨を絞り出すのは結構困難なので、完全に取り出したい場合はイカの墨袋を取り出す必要があります。
- イカを締めて動きを止める
- 胴を切り裂いて墨袋をとる
- 海水で洗いクーラーボックスに入れる
アオリイカを持ち帰る理想の形はこの流れになります。
ただイカの墨袋を海に投げ捨てる行為は罰せられるので必ず持ち帰りましょう。
何故アオリイカだけ締めるのか?
アオリイカは大体の人が釣り上げたらピックで締めている行為をよく見るのですが、他のケンサキイカやヤリイカ、スルメイカを締めるという行為はあまり聞かない事が多いのではないでしょうか?
ただアオリイカだけ締めるというのは勘違いで、アオリイカだけ特別に締めているわけではないです。
アオリイカは釣れる数もそこまで多くなく、釣った後に締める行為が定着しました。
ですがオフショアで数が多く釣れる事の多いケンサキイカ、ヤリイカ、スルメイカなどはいちいち1杯釣れた時にいちいち締めていられないので、大体ザルにあげて空気締めするのみです。
アオリイカの簡単な締め方解説
アオリイカをジップロックに入れて氷の入ったクーラーボックスにいれれば、それだけでアオリイカは確実に死んでしまうのだけど、締めてある程度墨を出しておいた方が、調理をする時も見た目も良くなるので締めた方がいいです。
※墨袋を自宅のまな板の上で破ると結構大変な事になってしまいます。
アオリイカの締め方を知らない人は締め方を学んで現地でサクッとアオリイカを締めましょう。
目と目の間に神経があるので、ここを断つように胴体側に斜めに専用ピックやハサミなどを差し込みます。
そうすると胴体が白くなるので、締まった証拠。
胴体の片側しか白くならない場合は、角度を変えてもう一度ピックを刺すと、もう片側も白くなるので胴体全部が白くなるまでちゃんと締めましょう。
その後にゲソ側もピックを刺すと白くなるのですが、胴体を絞めただけで動かなくなるし、その後にクーラーに入れるならゲソ部分を締めなくも問題無いです。
ゲソは締めない方が美味しいと言う人もいるのでまあ人それぞれですね。
自分は面倒くさいので胴体だけサクッと締めて終わりにします。
アオリイカを締める為に必要なおすすめ器具
アオリイカを簡単に締める為には道具を用意した方が確実です。
指で神経を挟んで上手に締める人もいるみたいですが、オフショアで手が洗える環境ならいいですが、ショアではピックなどがあった方がいいです。
また、中にはチョップで締める人もいますが、テトラ帯の貝で手を切った経験もあるので、簡単に締めれる締め具があったほうがやっぱり無難。
専用締め具ではなくてもハサミでも簡単に締める事ができるし、ハサミがあれば胴体を少し切って墨袋を出す事も可能なので、ハサミは万能ですね。
ハサミなら魚にも使えるので魚とイカと兼用で使えるので余計な道具が増えなくていいのではないでしょうか。
自分はハサミ派です。
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イカを締める意味は、味が落ちる事を防止する事ではなくて、墨を出す為に暴れなくさせる事と墨を出しやすくする為です。
実際締めなくてもいいのですが締め具があると結構簡単で締める手間もかからないのでどっちかと言ったら締めた方がいいでしょうね。
結構楽しいし。
墨を出さずに綺麗に持ち帰ると見た目もいいし捌く手間も少なくなりますよ!
イカを綺麗に持ち帰りエギングライフを楽しみましょう!
ではまた